立川市新市庁舎設計者選定競技
はじめに: 新時代のプログラム
- 従来の概念にとらわれない
- 意味・要求の再考
曲体という形態のみにとらわれてはいけない。意味と要求の再考の結果である。
テーマ:再考の種-Topic
- 新しい時代の潮流
- 政治意識
- IT利用の組織
- 効率
- ローカルな環境
- 都市構造
- 騒音
ITという技術が世界を変えている。政治意識、ITによる組織、地球環境への貢献も見据えた効率化という、新しい時代の潮流を反映しなければならない。一方、建築が存在する限り、その周りのローカル・局地的なな環境がある。ここでは、新都市という都市構造、都市騒音のほかに自衛隊立川基地の存在。これが、再考の種となろう。
市民参加と建築形態:政治と建築形態
- 中央集権-戦後民主主義-IT民主主義
- 指示-指導-サポート
- 囲い-重層-包む
ITという技術が、政治形態も変えているのではなかろうか、戦前の中央集権主義、戦後民主主義も護送団経済で、ひとつの意思でコントロールされた政治社会だったように思う。ITは、グローバルで、大組織化に有利な点もあるが、一方、個々の発信、多様性を生み出す社会のように思える。行政のあり方も、支持・指導から多様性菜個へのサポートへ。議会との関係も、囲い込みから包み、立法府を自らの目で見、自らの手で生成する、そんなイメージへと進んでいるのではなかろうか。行政組織、立法の改変しなければならないのではなかろうか。それによって、市民・立法・行政の道具である、建築も変わらねばならない。
コンセプト図-1
- 市民参加と建築形態から「包む」形へ
- 環境から「シェルター・ゲート」へ
環境
- 新都市:象徴・調和
- 騒音:空・道路
- エネルギー:緑化
新都市の市庁舎に何が求めれれているであろうか。市民サービスのための機能は、新都市に限らずすべての市庁舎に求めれれているわけで、答えとはならないであろう。西欧の市民ホール・タウンホームが市民自らが集まる場所であり、その象徴であった。市庁舎は、象徴であり、特に新都市にあっては、自治の中心たる市庁舎は、市民の意思を反映する象徴的建築であるべきではないだろうか。しかし、この計画では、自衛隊基地に隣接し、ヘリコプター発着のための高度制限も加えれれ、かつ、航空騒音からも守られなければならない。搭のような象徴性は望められない。このため、ボクシンググローブのような、シェルターのようで、新都市へと開かれた門・ゲートのようなで、環境に対するすべての用件を表現しようとした。
IT-組織
- ピラミッド-ツリー-ネットワーク
- 日常的組織の流動性
- プラグイン-プラグアウト
行政もITに対応した組織に変わらねばならぬなら、実際のオフィスレイアウトもそれに対応しなければならない。中央集権、戦後民主主義が、ピラミッド、ツリー構造によって支えられていたとしたら、IT社会においては、ネットワークによって組織が作られるといえる。ただ、すべてが電子的ネットワークとは、なるとは思えない。人間である限り人と人の直接の対話は必要だからである。そこで次の3つの視点であるべき組織を考えている。
- ネットワークは案外大局的視点を失いやすい。システムの中で、全体が見えなく、局部的解決に陥りやすい。誰もが全体を認識できることも重要。
- 硬直しがちな組織に対し、日常的に組織の流動性を確保すること。常に、プラグイン、プラグアウトして、改変できること。
- 一方で、改変で全面的オフィス環境を変えることは、確実にコストの増大になる。改変コストは最小限、または、そのようかシステムが必要。
上の3つの視点にから、その解決、対応のために、「コネクトボイド⇔インターフェーススペース⇔ユニバーサルワークスペース」のオフィスシステムを提案する。
コンセプト-2
私の提唱する「コネクトボイド⇔インターフェーススペース⇔ユニバーサルワークスペース」のオフィスシステム(OFfice System of Conect voide -Interface space-Universal work space/略称OFS-CIU)
コネクトボイドは、アプローチスペースである、大きな吹抜けを設けて、視覚的に全体を見割らせるスペースのことである。
インターフェーススペースは、コネクトボイドからアプローチした人が、最初に訪れる場所であり、打ち合わせ・会議スペースである。組織の変更があれば、この場所ですぐに変更する。オフィスレイアウトも迅速に変更できるシステムとする。プラグイン、プラグアウトのイメージである。
ユニバーサルワークスペースは、個別の作業を行うスペースである。PC端末の設定変更だけで、人が移動することは不要という使い方もできる。ワークグループの空間的一体化が必要であれば、家具や設備を移動しなくても対応可能である。組織変更に対しても、家具や設備の変更不要で、コストの削減が可能となる。