microstation BIM設計・東京都江戸川区

店舗事務所兼用住宅である。家族は夫婦と子供３人で、新築後祖母の同居を予定している。

この住宅の主題のひとつは中庭となった。周辺は、金属廃材業や、自動車修理業、倉庫業などが多く､中庭は､住宅に適した静かな環境を囲い込むことを目的とした。一方､オーナーは､店舗事務所兼用住宅であるため、仕事上の友人を自宅に招くことを考えていた。中庭は、ホームパーティーを開くのには絶好の空間となる。

中庭とリビング・ダイニングは一体空間となるように考えられている。リビング・ダイニングは、間口3.5間ある開口によって､中庭と繋がる。開口は、3.5間すべて開き、かつ、柱もない。視覚的に完全に一体化可能にすることと、ホームパーティーのためでもある。

二つめの主題は、「和」（和風）である。建築主のテーストによるものである。このため､「和」（和風）のを取り込むための装置として「格子」を選んだ。

予算・防火等法規制のなかで「和」（和風）をキッチュに陥ることなく実現すること、また、あえて「和」という音のイメージの中に現代性が入り込んでいると考え、この実現を考えた。そこで、現在の材料に中でも頻繁に利用される直線の素材を用いた「格子」､さらに格子は、光のグラデーションにより限りない可能性があることから､「格子」を「和」の生成装置と考えた。

さらに、この住宅は、広いリビング部屋、家族室、広い浴室など規模が大きく､かつ1階床は床暖房付タイルを用い､構造も､ゆとりある太さの部材を用いた高級住宅の範疇になるであろう。むろん、それに値する空間の室も追求したつもりである。

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