二世帯住宅 a723案 最終案
南北断面図 |
1階平面図 |
2階平面図 |
3階平面図 |
屋上平面図 |
東西断面図 |
microstation BIM設計
東京都江戸川区
二世帯住宅 a723案 スキップフロア
間取り・平面図断面図
前案(自遊空間案)諸尾条件は、以下の通りであった。
- 1階を老夫婦の住居、2階3階を若夫婦子供の住居とする。
- 駐車場を敷地北側へ2台縦列(大型乗用車、中型乗用車各1台)の、かつ、屋内駐車場とする。
- 2階の諸室の関係は、指定の位置関係とする。
この条件の、1.2を残し、3は、設計者に任された。ここで、3の本当の目的を考え直すと、次のように整理されよう。
- 若夫婦のダイニングキッチンはオープンキッチンとする。
- 若夫婦主人の趣味(模型作成)のための書斎を設ける。
- 十分な収納を設ける。
さらに、前案で、私が気になる部分は、次の点である。
- A住居が極端に小さい。1DKのアパート程度で、将来の家族構成の変化により、A住居世帯が変わったとしても、満足が行く面積も確保できず、間取りもきわめて制限が多い。よって、将来にわたる資産価値として考えると、A住居部分将来への有効な利用が保証できない分、価値は半減するとも言える。
- 北側斜線(高度地区指定による)によって、駐車上場部の体積が有効に利用されていない。
- さらに、正確にはわからない地中障害(第2次世界大戦の高射砲基礎)に対し、コストのリスクも視野に入れる必用のあること。
このような、用件に整理しなおし、その解決方法として、次の提案に至る。
- スキップフロアを導入し、北側斜線で制限される空間の有効利用を図る。
- 2階の一部をA住居とし、A住居を2LDKと面積を確保し、B住居とのバランスを図る。
- 構造はブレース構造が可能となるので、これを採用し、基礎の簡易化する。(これにより、地中障害の対処方法の巾が広がりリスク管理の巾が広がる。)
この提案により、上の課題は、すべて解決され、さらに、
- 階段室とトップライト、スキップ状の空間による豊な生活空間
が、生まれたと自負している。
このように、目標、目的を熟慮することが、質の高い建築、生活を生み出す例として、見ていただけると幸いである。
このような、思考が出来るのは、建設業者、施工業者、大工さん、ハウスメーカー、インテリアデザイナーの誰も不可能である。出来るのは、建築家。それが、建築家の職能!