卒業設計
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コンセプト図
建築ドローイング・岩手県北上市
この卒業設計の当時、学部で、設計意匠の指導的役割を果たしていた教授が、神代雄一郎先生。このプレゼンテーションパネルには、展勝地の桜、鬼剣舞の民族的衣装と、ローカルなにおいがプンプンさせる一方、設計された建築は、外装がすべてガラス張り、内部も今で言うハイテク思考で、ローカルなイメージがまったくない。そこで、神代先生の強い批判を受ける。
確かに、今、冷静な目で振り返ってみると、コンセプトパネルの「鬼剣舞」「展勝地桜並木」「北上夜曲の碑」とデザイン的相関関係を見つけるのは難しい。しかしながら、計画した「複合的文化施設」は「北上地域の文化活動の拠点」という施設の性格から、都市計画上、この施設のあるべき敷地は、ここが必然であったのである。つまり、和賀川と北上川の合流地点であり「展勝地」や「「北上夜曲の碑」を見渡せるこの場所は、北上という都市の文化的背景そのものである。さらに、このような「北上地域の文化活動の拠点」が新幹線の駅裏にできれば、「夏祭り」のの開催主会場となることでもあろう。もちろん「夏祭り」の最後を飾るのは「鬼剣舞」である。
今思うと、「鬼剣舞」「展勝地桜並木」「北上夜曲の碑」のイラストの意味は、この施設の都市計画上の配置コンセプトであった。
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