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DPG工法のYKKapとの共同開発
音楽ホール体育館展示複合建築・白石市
特殊な工法・建築工事写真
当時、DPG工法が注目されはじめたころで、旭硝子と日本板硝子が製品化していた。特に旭硝子は、長銀でワイヤー併用のDPGで技術的には選考していたように思う。ガラスに穴を開けて直接金物で固定する工法なので、アルミサッシメーカーは一歩送れた感じであった。また、欧米では、結構以前から採用された工法のようであったが、とうじは、地震が多く、雨も多く、台風もある日本では、抵抗の大きい工法であった。つまり、ガラスとガラスに防水はシールにだけに頼み、ガラスに穴を開けて固定する方法は、地震時の変形をいかに吸収するかも、課題である。さらにガラスの変形もシールのみで収集しなければならない。
この工事に当たっては、サッシメーカーのYKKapの開発と平行して、取り付け金物がデザインされた。通常、ガラスの変形性能から考えると、1mから1.5m角のモジュールが一般的であった。しかし、このデザインでは、鉄骨のモジュールを優先させているため2.7m×1.2mを採用している。そのため、長手方向の変形を少なくするために、取り付け金物のスパイダーも横長とし、支点間距離を短くしている。しかし、ガラスの変形は強度上の問題というより、変形による視覚的恐怖感とシールの変形追従性にを安全側で考えるのが目的である。ガラスは、強化ガラスを使用しているため、高度なる代わり思った以上に変形するのだ。・・というようなことを延々議論しながらの開発であった。ちなみに、スパイダーの横に通っている細いワイヤーは、日よけスクリーンのガイド用のワイヤーである。
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撮影:高橋寛