1.既存の建物の主要構造部には変更を加えないこと。

1. 部分的解体を加えた。

2. 目的

• 展示スペース（大・小）、多目的ホールは、無柱空間とし、十分な天井高さを確保を目的とする。

3. 理由

   1. 要求条件
      1. 展示スペース（大・小）・多目的ホールの要求条件
         1. 企画展の可能性
         1. 市原ゆかりの作家展
         2. 公募展の開催
         3. 地域を巻き込んだ芸術祭の開催
         4. 若手作家の作品発表の場
         5. 企業、他美術館と連携した展覧会の開催
         6. ワークショップの開催
         2. アート計画
            1. アーティストのインスピレーションを喚起するような空間
            2. アーティストの提案に対応しうるフレキシビリティ
            3. 将来的に起こりうる作品の変更等にも対応できるようなサステナブルな建築
      2. 要求条件を満たす空間
         1. 自由な空間（無柱空間）
            1. 企画展の使いやすさへのフレキシビリティ
            2. アーティストの提案に対応しうるフレキシビリティ
            3. サステナブルな建築
         2. 十分な天井高さ
            1. アーティストの提案に対応しうるフレキシビリティ
            2. サステナブルな建築
      3. 「自由な（無柱）空間」「十分な天井高さ」が必須であり、その空間の実現が目的となる。
   2. 既存建物の現状
      1. スパン計画が煩雑で、柱が展示空間、多目的スペースを、必要以上に分断する。
      2. 展示室面積に比べ、天井が低く、質の高い展示空間の確保が不可能。
   3. 目的と手段の優先順位
      1. 「既存建物の現状」から、主要構造部の変更無くして、展示スペース・多目的ホールの要求条件を満足するのは不可能。
      2. 仮に、現実性の「手段」としての「主要構造部の変更無し」を優先した場合、「特定の芸術家に特化した施設の可能性」は開けようが、本来の「要求条件」の「質の高い展示スペース」と「市民参加・教育・さまざまな種類の企画展（「芸術文化振興」・「観光振興」・「地域振興」）」での利用は難しい。
      3. 本来の「要求条件」の「質の高い展示スペース」と「市民参加・教育・さまざまな種類の企画展（「芸術文化振興」・「観光振興」・「地域振興」）」を実現する、「展示スペース（大・小）、多目的ホールは、無柱空間とし、十分な天井高さを確保」を目的とし、「手段」としての「主要構造部の変更無し」は、極力その趣旨に問うような「手法」での提案をする。

4. 手法

1. 主要構造部の解体は、北側広場から、解体機械で、解体の容易な範囲を解体する。

 

 

2. 新たに設ける構造物は、既存構造体に応力を負担させることなく、自立した構造とする。
1. すなわち、既存既存建物南面の南北を軸とするアーチ構造を設け、新たに設ける、主要構造体の屋根・壁はこのアーチ状の構造体から吊ることにより支持する。
2. 水平地震力はつり構造により、大きく減衰される。風圧力は、既存のシェル（円弧）状の壁及び補強により負担する。
3. 残る既存部分は、現況を極力利用した改修が可能となる.