レンダリング計算用ワークステーション
使用目的と導入契機
「中心的作業をするワークステーション」のほかに、主にアニメーションのためのレンダリングを行うことを目的として、このワークステーションをDell Precision T3400 Core2Quadを購入した。
その背景には、デスクトップ「Dimension XPS R350 改造」マシンを、会議室の打ち合わせ用PCとして利用していた。それもコックピットの「中心的作業をするワークステーション」にリモートデスクトップで接続することで、明らかに劣ったマシン性能をカバーすることで利用してきた。しかし、OSがwindows2000で、さすがに利用の限界に達していたこともある。
何より、MIcrostationがバージョンアップされ、V8XMシリーズから、V8SERECTseriese1となり、これでLoxorogyレンダリングによるレンダリング性能が格段にアップした。レンダリングの美しさはAutodesk3dsMaxにも劣らず、また、うつくしあもさることながら、レンダリングスピードが格段にアップした。これにより、商用にも絶えうる美しいアニメーション作成が可能になったともいえる。
とはいえ、アニメーションのレンダリングは、コマごとに全てレンダリングを作成してゆくわけであるから、格段の時間がかかる。モデリング・設定などの日常的作業を行い、同じPCで、その合間にレンダリングをするのは、不可能なのである。
このように、このPCマシンは下の二つの目的で購入された。
- 応接・打合せ室でのプレゼンテーションの改善
- 日常的作業と平行してアニメーションのレンダリング、もしくは長時間のレンダリング行うこと
■仕様概略■
アニメーションレンダリング作業用ワークステーション
- DELL Precision T3400(詳細は- ->こちら)
- クアッドコア Intel Core2Quad Q9650(45nmプロセス、12MB L2キャッシュ、3.00GHz)
- Intel X38 Express チップセット
- 4GBデュアルチャネル DDR2-SDRAM PC2-6400[800MHz](Non-ECC、2GB x2、空 x2)
- 1TB SATA 3.0Gb/s 7200rmp HDD (1TB x1、空 x1)
- DVDスーパーマルチ(DVD±R/RW、DVD-RAM、CD-R/RW)ドライブ 搭載
- nVIDIA Quadro FX 1700 PCI-E 512MB/DVI×2
- Broadcom 5754 Gigabit Ethernet [10/100/1000](オンボード)
- Intel ハイ・デフィニション・オーディオ(オンボード)
- DELL正規品 WindowsXP Professional Edition SP3[WindowsVista BusinessSP1 ダウングレード版] (プロダクトキーシール本体添付)
これはyahooオークションで中古を購入しています。選定のポイントは以下としました。
- 基本的には「中心的作業をするワークステーション」とほぼ同等。
- 電源の容量も考えこの程度としました。
- グラフィックカードを 上の仕様のものに交換しています。
電源とCPU性能
前の DELL Precision T3400を購入するとき、電源が500Wになると、「ドライヤーを常に1台動かしているのと同じ!」という指摘を受けました。「機種をワンランクあげて、デュアルCPUなんてすると、フル回転時にはドライヤーを2台使っているのと同じ!」なのだそうで、小事務所にとってはこれがいい線ではないかと思います。
yahooオークションを見ると「DELL Precision T5400のデュアルCPU」が、DELL Precision T3400とそれほど変わらぬ価格で出ていますが、ランニングコストの電気代を考慮すべきだと思います。
ちなみに、このDELL Precision T3400を使ってみると電気代が高いと言う印象はありません。電源容量について、購入時のレポートを、こちらのブログ記事「DELL PrecisionT3400 を購入 CPU能力と電力消費のバランスがポイント?」にの掲載していますから参考にしてください。- ->ブログ記事はこちら
製品 |
CPU |
電源 |
DELL Precision T3400 |
クアッドコア IntelRCoreTM 2 Quad プロセッサー |
375W,525W |
DELL Precision T5400 |
Quad-Core IntelR XeonR Processor up to 3.33GHz (1333MHz FSB, 64-bit, 2X 6MB L2 cache) |
825w電力効率80% |
以下は現行製品 |
|
|
DELL Precision T1500 |
クアッドコアIntelR CoreTM i7およびi5、デュアルコアIntelR i5およびi3プロセッサー |
350 w電力効率 65% |
DELL Precision T3500 |
デュアルコア インテルR XeonR 3500 シリーズプロセッサー.64-bit |
525 w電力効率 85% |
DELL Precision T5500 |
クアッドコア インテルR XeonR 5500 シリーズプロセッサー.64-bit |
(不明) |
DELL Precision T7500 |
.クアッドコア インテルR XeonR5500 シリーズプロセッサー64-bit |
1100 w電力効率 85% |
上の表は、現行製品も合わせたDELL Precision比較表です。CPUも「Intel Core2」はすでに1世代後で、「 CoreTM i7およびi5」の世代で、電力効率もアップしているようです。DELL Precision T3500は、グレードアップして、.64-bit世代に入ったのが注目されます。
ここで、グラフィックカードを見ると、DELL Precision T1500は、ワンランク下のNVIDIAR QuadroR FX 580 512 MB2 GDDR3までしか使えず、DELL Precision T3500では、今使っているnVIDIA Quadro FX 1700が使えるのですが、やはり高くなっています。・・悩みどころですね。
ただ、ソフトも進化すると共に高度化かれてきてますから、やっぱり64-bitの世界に近い将来突き進むことになるのでしょうね・・
(2010.9)
グラフィックカード
中古で購入したPCには 「nVIDIA GeForce 9800GT GDDR3 512MB」 取り付けれれていました。これもyahooオークションで、 「nVIDIA Quadro FX 1700 PCI-E 512MB/DVI×2 」 を購入して、取り替えました。
そもそもnVIDIA製品では、次のように、製品がシリーズ化されています。
- GeForce :ゲーム用
- Quadro: 3DCAD・グラフィック作成・解析
この二つのシリーズでは、グラフィックカードのメモリ512MBと同じものを比較すると、価格も極端に違います。見た目はGeForce(ゲーム用)の方が大きく、専用ファンも大きかったりしますが、価格は Quadro( 3DCAD・グラフィック作成・解析)が数倍高い。 どこがどう違うかは、本当のところ、私自身はよく理解できません。しかし、実際に、取り替えてみると、画面上でアイコンが少し小さくなり、画面も繊細にきれいに見える感じとなりました。やはり、用途相応の仕様のグラフィックカードが、いいのではないかと思います。
グラフィックカードの購入の経過・感想をブログ記事「DELL Precision T3400のグラフィックボードNvidia NVIDIA Quadro FX 1700に改造」煮掲載していますので、ご参考までに。- ->この記事はこちらから
(2010.9)
利用上の感想
- アニメーションレンダリング設定
- この作業でも結構なサブパネルの設定が必要です。モニター1台だとちょっと不便な感じもしますが、デュアルモニタに比べると層感じるだけかもしれません。一応、一通りのことは出来ます。
- レンダリングスピード
- 「コックピットで中心的作業をするワークステーション」のCPUは、Core2Duo Q6850。こちらは、Quad Q9650。実際にレンダリングしてみると、確かに早くなります。数時間単位のレンダリング、アニメーションの大量のレンダリングは、やはり、少しでも早いこちらを利用しています。
- プレゼンテーション
- 電気代
- 一週間、昼夜連続のレンダリングも行いました。「Windowsタスクマネージャ」(Shift+Ctrl+Deleteで表示)で、CPUの利用状況が表示されますが、レンダリング中は、常に100%の利用率です。しかし、電気代費用ははほとんど気になりませんでした。これレベルですと、電気代は気になるほどのものではないかもしれません。(ちなみにこの部屋は、今だに30A契約です。
結果的に大体満足しています。構想では、常にアニメーションレンダリングを行い、大量にアニメーションを作成しようと考えていましたが、カメラワークを考えるなど、アニメーションの設定も結構面倒で、常にレンダリングをしているという状況ではありません・・もう少しアニメーション計算の時間を増やし、PCを効率的に使いたいと思ってます。
(2010.9)