1. プロジェクトマネジメントとエンジリアリング

1. プロジェクト
   • 定常業務は以下の2つの特徴を持つ。
     1. 反復的（Repetitive）
     2. 継続的（Ongoing）
   • それに対しプロジェクトは以下の2つが特徴である。
     1. 独自性（Unique）
     2. 有期性（Temporary）
   • プログラムとは、
     1. 複数プロジェクトの有機的結合した上位概念
   • である．
2. プロジェクトマネジメント
   1. プロジェクトマネジメントとは単一プロジェクトの要求に対し知識･スキル・ツールを適用することである．統合的複数のプロジェクト（Strategic　Design Group）への投資・サポートにはプロジェクト・ポートフォリオ･マネジメントと呼ぶ．
3. コストマネジメント
   • コストマネジメントとは、プロジェクトを予算内で完了させるプロセスであり、以下の3点をを計画・実行する「コントロールCost Control」のルーティーンである。
     1. 資源計画Resource Planning
     2. 見積Cost Estimating
     3. 予算化Cost Budgeting．
4. コストエンジリアリング
   • コスト関連の作業に対し活用される工学的業務分野である．コスト関連作業とは、以下の3つに分類される。
     1. 収益性評価Profitability Analysis
     2. 計画とスケジューリングplanning and Scheduling
     3. F/SレポートFeasibility Study

2. コスト見積Cost　Estimating

1. 定義
• 以下の2つに大別される。本論では1.「建築費（Capital Investment Cost）見積」のみ言及する.
  1. 建築費（Capital Investment Cost）見積
  2. 操業費(Operating Cost)見積
• コスト見積とはプロジェクトに必要な資源の数量・価格を予測するプロセスである．
2. 目的
• F/S・資金計画･応札価格･実行予算・チェック見積（プロジェクト途中予算内で収まるか再見積）等
3. 価格設定Price
   • CostとPriceは異なる．
   • Costコスト見積とは製品･サービスを提供する母体組織に発生するコストを評価､
   • Price価格設定とは経営判断で製品･サービスに対し母体組織がいくら請求するかと言うこと．
4. コスト構成
   • コストとは、以下の二つに大別される。
   1. 直接費
   2. 間接費（最終的に姿にならないもの．経費・利益・オーバーヘッド等）
5. 見積精度
   • プロジェクトの進行とともに情報の量・質が高まることにより精度が高まるのが一般的．AACEIは見積クラスと精度の詳細を規定しているが、一般的には「AACEIのクラス：見積の質⇒精度（許容誤差％）」次のように考えられる．

6. 見積手法
   1. 指数法
      • C1＝C2（S1/S2）：CはCost、SはSpec、
      • 類似の機器プラントから推定
   2. 比率法
   • 主要機器を算出の上、その他費用を比率で算出
   3. 係数法
   • 機器の種類により機器に係数を掛け比率法の機器の精度を上げる
   4. 個別積算法
      • 数量と単価の積み重ね計算．精度は高いが費用と時間がかかる．
7. その他手法
• 上の見積もり手法以外に、以下の二つがある。
  1. コスト･インデックス（時系列指数）
  2. ロケーション・ファクター（国等地域による指数）
8. リスクマネー
   1. アローワンス（もともと見込む）
   2. コンティンジェンシー（事象はわかるが定量化金額が不明）
   3. エスカレーション（事象のわからない価格変動予備費
   4. 不可抗力は含まない（Management Reserve）
• リスクマネー は上の4つに分類できる。
9. 経済性評価
   • 手法としては以下の4つがある。
   1. 原価比較法
   2. 資本回収期間法
   3. 投資利益率法
   4. 割引利益率法DCF
   • さらに、4.の割引利益率法DCFには以下の3つがある。
   1. 純現在価値法NPV
   2. 便益費用比率法
   3. 内部収益率法IIR
   • IRRが世界銀行等国際的に最も一般的である．最低内部収益率Cutoff Rateにより客観的判断が可能で､橋・プラント等異分野の比較も可能である．

3. コストコントロール

アーンドヴァリューEarned Value図

1. コストコントロール
   • 計画監視⇒分析⇒変更管理⇒予測⇒報告のステップを踏む
   • 予測が最も重要．
2. アーンドヴァリューEarned Value
• 右図参照
3. WBS/OBS
   • 作業管理単位をCA（Control Account）という。さらに、それは次の二つに分けられる。
   1. WBS（Work Breakdown Structure作業構造）
   2. OBS（Organization B. S.構造）
4. アーンドヴァリュー分析
   • BCWP/ACWPを集計、BCWSから将来の予測を行う．米国でも民間では難しいのが現状．
     1. BCWP：アーンド・バリュー
     2. ACWP：実コスト
     3. BCWS：計画価値
5. 契約形態
   • 以下の2つの形態がある。
   1. 定額契約
   2. 実費償還契約

4. 海外調達

1. 海外調達
• 為替リスクを負わない、ローカル・コンテンツのため、現在は普通に行われる．
2. 4.2インコターコムズ
   • INCOTERMS国際商業取引条件で荷渡し条件については注意を要する．

5. WIN‐WIN

「ステークホルダー（仕事関係者）とのWIN‐WINの関係」で「プロジェクトの成功」を！！！