1. 21世紀経営システムとしての「ディジタル・エコノミー」
1.1. 「ディジタル・エコノミー」とは
- 「ディジタル・エコノミー」の始まり
- 1970年代軍事用に開発されたコンピューター用Networkは、その後科学技術用Networkに転用され、1998.4「The Emerging Digital Economy」(米国商務省レポート)のよりCommercial Business Networkの道が確定付けられた.「デジタル・エコノミー」とは「富の創造や社会開発のブレークスルーのためにネットワークを通じて人々が頭脳や知識や創造性を結集させる時代」といえる(Don Tapscott; The Digital Economy ,1996より)
- 「ディジタル・エコノミー」のモデル
- Don Tapscott; The Digital Economyでは下図をイメージ。
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ネットワーク |
技術 |
PC |
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グループコンピューティング |
→ |
企業インフラストラクチャー |
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企業間コンピューティング |
→ |
インターネット |
将来像 |
有効に機能する個人 |
→ |
生産性の高いチーム |
→ |
統合された組織 |
→ |
拡張された企業 |
→ |
インターネットワークビジネス |
変化 |
業務学習効率化 |
→ |
ビジネスプロセスと業務内容の再設計 |
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組織改革 |
→ |
外部との関係見直し |
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富の創造・社会開発 |
「ディジタル・エコノミー」のモデル |
1.2. 「ディジタル・エコノミー」のビジネススタイル
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EC(Electric Commerce)形態とネットワークの分類 |
- EC(Electric Commerce)形態とネットワークの分類は右図のように分類される
- .例として、BtoC(B2C)(企業・消費者間) の例はアマゾンドットコムCtoC(C2C)(消費者間)はイーベイなどのオークションである. BtoB(B2B)はEDI(Electric Data Interchange)とも呼ばれ日本ではB2C4兆円規模であるがB2Bは77兆円の市場規模である. 他に企業内LAN・携帯電話によるインターネットがあることを指摘しておく.
1.3. 「ディジタル・エコノミー」のワークスタイル
- グループウエア(groupware)
- グループで行う作業を支援することを目的としたソフトウエアと定義される.具体的には下の5つに分類される.
- 電子メール
- 電子掲示板(frequent ask questionのサンマイクロ社・シスコ社が有名)
- 電子会議(②に意見が書き込み可能なもの)
- 電子キャビネット
- ワークフロー管理(電子稟議書)
- ナレッジマネジメント(knowledge management)
- グループ内のネットワークのみならず社内などより広く知識資源を共有して企業競争力向上計ることと定義される.つまり下の循環をデジタルネットワークと情報技術でシステム化することである.
- 情報循環モデル
- 獲得(情報の電子化+インターネット)
- →蓄積(データベース)
- →活用(検索・データマイニング)
- →移転(教育・シュミレーション・ゲーミング)
- →廃棄
- 食品メーカーでそれまではクレーム処理が個別の対応で終わっていたものをサーバーで一元化し営業・新製品の開発に利用したのはこの好例である.
- テレワーク
- 「ITを利用した時間・場所にとらわれない働き方」と定義される.省エネ・コスト削減・移動時間削減による生産性向上が目的.「テレワークセンター」「ホームオフィス」「モバイルオフィス」がある.
2. 「ディジタル・エコノミー」のビジネスモデル
2.1. ビジネスモデル
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「戦略モデル」と 「ビジネスプロセスモデル=オペレーションマネジメントモデル」 の関係 |
ビジネスモデルの2層構造
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- ビジネスモデルの2層構造
- ビジネスモデルには「戦略モデル」とともに「ビジネスプロセスモデル=オペレーションマネジメントモデル」がなければならない.ビジネスモデルは特許ともなりえることを指摘しておく.
- ビジネスモデルの構造
- コンセプトモデル
- シュミレーションモデル
- ゲーミングモデル
- 上の3つのモデルのの相互の検討・修正により成立する.
2.2. コンセプトモデル
- 「戦略モデル」では次の5つがある。
- SWOT分析
- ポジショニング分析
- マーケティングミックス分析
- バリューチェーン分析
- 収支分析
- 「ビジネスプロセスモデル」では次の3つがある。
- フローチャート
- DFD(Data Flow Diagram)
- IDEF(Integration DEFinition)
2.3. シュミレーションモデル
物・情報・金などを定量的に表現し、時間も考慮しPC上でダイナミックな挙動を分析する.例として「調達・生産・販売」のサプライチェーンモデル(SCM)をあげる。
2.4. ゲーミングモデル
これはシュミレーションモデルの上にさらに複数の人間を模擬的に入れシュミレーションする。同じモデルでもプレーヤーによって差が出るので、モデルの特性・強み・弱みを事前に確認できる.